2016年4月30日土曜日

【お知らせ】世界卵巣がんデーの取り組み

スマイリー事務局です。
いつもスマイリーの活動にご理解ありがとうございます。

私たち卵巣がん体験者の会スマイリーは4年前から世界卵巣がんデーに参加しています。
http://ovariancancerday.org/

今年の世界卵巣がんデーの取り組みは
I#KnowNow

5月8日の世界卵巣がんデーに向けて患者さんたちが人生で学んだ知恵を、多くの患者さんたちにメッセージとして伝える取り組みです。
英語ではありますが、投稿できますし閲覧も可能です。
http://ovariancancerday.org/knownow/

日本では、卵巣がん体験者の会スマイリーの取り組みとして「患者・家族アンケート」を現在行なっており集計に入りました。

世界卵巣がんデーから20日遅れますが、
5月28日の東京卵巣がんフォーラムで、またその後に冊子やPDFなどの形で多くの患者さんに届ける予定です。

なお東京卵巣がんフォーラムですが現在満席となっております。
追加席の募集は5月20日頃の予定です。

2016年4月26日火曜日

【コラム】全がん連が厚生労働省で記者会見をしました

お世話になります。
卵巣がん体験者の会スマイリーの片木です。
連日のがん対策基本法改正案のお話で申し訳ありません。
でも大切な話なのでお付き合いください。(このブログのこれまでの記事も是非読んでくださいね)
*************
今日の16時半から厚生労働省の記者会において全がん連が緊急会見を行ないました。


写真 左から
  • 桜井なおみさん(HOPE★プロジェクト 全がん連理事)
  • 天野慎介さん(グループネクサスジャパン 全がん連理事長)
  • 松本陽子さん(おれんじの会 全がん連理事)
  • 轟 浩美さん(希望の会)


同じ時間帯に重要な会議や記者会見が重なる中、突然のお願いにもかかわらず取材に駆けつけてくださいました記者さん、ありがとうございました。

全がん連のみなさんは国のがん対策推進協議会の委員や、それぞれの患者会のなかで、また患者会同士のネットワークの中で患者や家族の声に耳を傾けてこられました。
その経験から、実体験から、
「見落としてはならない」
「本当の意味で救えるいのちを救う」
ためのがん対策の必要性を訴えられました。

みなさんの後ろには、治療に苦慮したり、辛い思いをしている患者さん、そして多くの旅立っていった仲間たちの姿があるような気がしました。

そしてパブリックコメントにあたって、全がん連を応援してくださってる、多くの皆さんの声に勇気を振り絞られている気がしました。
いや、間違いなくここまでつなげたのは「パブリックコメントを出したよ!」「パブリックコメント呼びかけるね!」と勇気を出してくださったみなさまのお力なのです!

どうかみなさん、まだまだ国は答えを出していません。
どうかパブリックコメントを出して応援してください!
パブリックコメントを出されたかたは身近な皆さんにお願いしてください!
がん対策基本法を患者のための改正へ!!!!!
一人ひとりの声が必要です!!!!!!

スマイリーからのお願いページ
http://ovarysmiley.blogspot.com/2016/04/blog-post_11.html
PDFはこちら。ご自由にご活用ください。
http://ransougan.e-ryouiku.net/bookfile/gankaiseian.pdf

2016年4月25日月曜日

【コラム】今朝(4月25日午前)のNHKニュースにがん対策基本法改正案のニュースがありました

スマイリーの片木です。連日がん対策基本法の投稿ですみません。
でも大切なお話です。
みなさんの力が必要です。
シェアや拡散大歓迎です!よろしくお願いします。

【大本営発表のお知らせ】

本日朝6時台、7時台にNHKでがん対策基本法に関するニュースが流れました。
http://www3.nhk.or.jp/ne…/html/20160425/k10010497061000.html

放送の中にはがんと就労の問題や小児がんに配慮された法案であるとのことですが、小児入ってるの?と思われたかた、下記の法文です。

************

(がん患者における学業と治療との両立)
第二十一条
国及び地方公共団体は、小児がんの患者その他のがん患者が必要な教育と適切な治療とのいずれをも継続的かつ円滑に受けることができるよう、必要な環境の整備その他の必要な施策を講ずるものとする。

************

これは、教育への配慮と、適切な治療であり、より効果的な治療の研究開発や創薬なんて話ははいってないのです!!!!

もうこういった【大本営発表】は私たちもこれまでも何度も味わってきたので騙されません。

でもこれでわかることがあります。

パブコメを開始した金曜日のニュース(パブコメ開始後なら夕方のニュースに入るはず)に入れるはずなのに、週明け今日の放送。

もしもこれが、単に記者が他に放送することがないから入れ込んだという「たまたま」を省いて「誰か(議員)の意図が働いた」ということであれば、これは相当な数のパブリックコメントが届いており「がん対策基本法改正案が配慮あるいいものだ」という印象を国民に届けたいからだということです。

そしてもうひとつ「小児」をアピールすることで、私たちが求めている「希少がん、難治せいがん、小児がんなど、それぞれのがんの・・・」という部分を入れたくないのでしょう。

皆さんの声が効果を表していますが、まだまだ国は首を縦に振っていないです!

どうかみなさんパブリックコメントを送ってください。

そしてみなさんの周囲の方にもお願いしてください!

その際には「希少がん、難治性がん、小児がん」「社会的支援」の言葉を入れてもらえるようお願いしてください。

昨日の北海道5区の選挙の結果
▽和田義明(自民・新)当選、13万5842票。
▽池田真紀(無・新)、12万3517票。
その差、1万2325票
もし、それだけのパブリックコメントが届いたら、私たち有権者(や若いこれからの有権者)が政治を見てるということを届けられたら国会議員は無視できないはずです!
私たちの声を政治に届けましょう!!!

下記のリンクにパブコメへのリンクと長文ですが雛形もあります。是非ご利用ください!
http://ovarysmiley.blogspot.jp/2016/04/blog-post_11.html

2016年4月23日土曜日

【コラム】がん対策基本法改正に対する私の思い

連日、がん対策基本法について投稿してます。
でもがん対策基本法について私はどうしても譲れない思いがあります。

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2006年がん対策基本法が施行された年、私たちは抗がん剤ドキシルを求めて会を結成し署名活動をはじめました。
誰もが患者会活動も署名活動もはじめてで模索しながらの活動です。

そんなときある国会議員さんからがん対策基本法について聞きました。
「救えるいのちのために」という本を出された山本たかし先生でした。
山本先生から私たちよりも前に抗がん剤の承認を訴えた患者さんがいた歴史と患者の声から基本法ができたんだよと伺いました。

がん対策基本法にも下記の条文が掲載されています。

『第三節 研究の推進等
第十八条  国及び地方公共団体は、がんの本態解明、革新的ながんの予防、診断及び治療に関する方法の開発その他のがんの罹患率及びがんによる死亡率の低下に資する事項についての研究が促進され、並びにその成果が活用されるよう必要な施策を講ずるものとする。
2  国及び地方公共団体は、がん医療を行う上で特に必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の早期の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 (昭和三十五年法律第百四十五号)の規定による製造販売の承認に資するようその治験が迅速かつ確実に行われ、並びにがん医療に係る標準的な治療方法の開発に係る臨床研究が円滑に行われる環境の整備のために必要な施策を講ずるものとする。(がん対策基本法より)』

しかし当時は基本法ができて、それを元に作られたがん対策推進基本計画は、「救えるいのちを救う」ためにまずは基盤づくりである「標準治療」「ガイドライン」「5大がん」「拠点病院体制」などの大切な取り組みをはじめたばかりでした。

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米国では1999年に承認され卵巣がんのガイドラインにも掲載され、世界70カ国以上に承認されているドキシルを手に入れるためには自分たちで動くしかありませんでした。

今となっては普通に新聞でも言葉が使われるようになったドラッグ・ラグという問題の当事者になったのです。

専業主婦で医薬行政のことなんて何も知らなかった私に多くの人が惜しみなくさまざまなことを教えてくださり、少しずつですが卵巣がんのドラッグ・ラグの問題は前進し世の中にも知られていきました。

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でも、卵巣がんは難治がんです。
会員さんが天国に旅立たれたという連絡が次から次へ・・・。
3月末には200人以上いる会員が、更新の連絡をしたら半分以下に減る・・・。

あぁ、彼女はお孫さんが生まれるのを楽しみにしていたのに。
あぁ、彼女は3人のお子さんがいてまだ小さかったのに。
あぁ、彼女は私より若くてキャリアもあって夢もあったのに。

スマイリーの会員名簿には、会員さんから相談受けた内容が簡単にですがメモされるようになっています。
次にお電話がきたりメールが来たときに速やかに対応できるように。
その記録をみながら一人ひとりを思い出し、ボロボロと涙をこぼし会員名簿から消していく・・・。
この辛さを味わって欲しくない・・・・いまでもこれは代表である私の仕事です。
厳しいようですが、これが難治がんの現実なんです。

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がん対策基本法から5年経った2011年9月。

既にスマイリーが求めていた抗がん剤はドキシル、ジェムザール、ハイカムチン3剤とも承認されていました。
その経験を評価していただき「がん対策推進協議会」のドラッグ・ラグの集中審議にヒアリングで呼んでいただきました。

そのときのスライドは厚生労働省から「資料としてWebに掲載する前に配慮を願いたい」といわれるくらい厳しい内容でした。

国が医薬品行政は進んでいるっていうけれどそれは第2次世界大戦中の大本営発表と同じ嘘で塗り固められたものじゃありませんか!?
その根拠として卵巣がんやすい臓がんなど難治性かつ希少ながんのドラッグラグの声を力の限り訴えました。

「こんな厳しいスライドを作って、片木は将来、自分が国の委員になる道を捨てたんだな」「徹底的に国の政策を非難して命をかけるんだな」という哀れみとも失笑ともとれるザワザワした傍聴席からの声は忘れられません。

当時の国立がん研究センター理事長だった嘉山孝正先生が協議会の委員に、またヒアリングにはその次に理事長になられる堀田知光先生が私と同じヒアリングの発表者でいてくださり、惜しみない援護射撃をしてくださいました。もちろんその時の患者での委員のみなさんもです。

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そして取りまとめられた第2次のがん対策推進基本計画にははじめてドラッグラグという言葉が盛り込まれました
その後、希少がんや難治がんなどの集中審議もへてそれらの言葉も盛り込まれました。
でもこれは「たまたま」当時話題になっていたドラッグラグのヒアリングをしようじゃないかと協議会が動いただけで「運」です。
あれから5年経った今回の協議会の集中審議にドラッグ・ラグが上がるかどうかといわれれば上がらないかもしれません。
(がん研究の一環くらいが関の山かも・・・)
私が、今回のがん対策基本法の改正に希少がん・難治がん・小児がんを入れて欲しいと切望するのは、そんな「運」に本当に現在治療に苦慮されたりして声が上がりにくいがんの人たちのための政策が左右されて欲しくないのです。
***********************
今日も長文になってしまいすみません。
どうかお願いです。
パブリックコメントは誰でも提出できます。

下記リンク先を読んでいただき送っていただけないでしょうか。
希少がん、難治がん、小児がん・・・卵巣がんは全て当てはまります。
どうか助けていただけましたら幸いです。

2016年4月22日金曜日

【お願い】すべての卵巣がん患者・家族のみなさまへ:がん対策基本法 パブリックコメント提出のお願い

【がん患者さん、ご家族、医療者ほか全てのみなさまにお願い】

平素よりスマイリーの活動にご理解いただきありがとうございます。
スマイリー代表の片木です。
今日はみなさまに心からのお願いがあります。
長いですが読んでください。

先日、がん対策基本法改正案について記事を投稿させていただきました

多くのみなさまには「国」や「基本法」、「推進協議会」が遠い世界のものなのか若干寂しい反応で落ち込みましたが、それでも何人かの方から「動くね!」「気持ちは一緒だよ!」「踏ん張って!」とDMをいただいたりして涙がこぼれました。

さて、先ほど、「国会がん患者と家族の会」のホームページにおいてがん対策基本法改正案のパブリックコメント募集がはじまりました。
http://www.cancer-reg.sakura.ne.jp/revision/index.html

がん対策基本法改正案には昨今の事情を踏まえて個人情報の保護他多くの改善がされ議員の先生方には感謝を申し上げます。

いっぽうで、がん患者会が兼ねてからお願いを申し上げていた「難治がん・希少がん」「小児がん」「社会的支援」という言葉は入っていません。

この言葉を入れることで、例えば莫大な予算が発生するとかなら仕方が無いのかとおもいますが、どうして入れることができないのか納得ができません。

(第2条第5項)
【小児がん、希少がん、難治性がんなど】、がんの特性に配慮したものとなるようにすること。

この【】の中身が患者会が要望していることですが、これらが入ることでそこに入らないがんが議論されないわけではありません。

むしろ、これらのがんが、第1次の基本計画では取り残され、今後もかかわる人が変わっていくと再び取り残される懸念があることから私たちは入れて欲しいと願っているのです。

どうかお願いです。
パブリックコメントを送ってください!

その他の部分につきましては皆さんのお考えにお任せしますが、その際には下記の部分についてお願いを加えていただけましたら幸いです


*****ここから******

(第2条第4項)

がん患者が尊厳を保持しつつ安心して暮らすことのできる社会の構築を目指し、がん患者が、その置かれている状況に応じ、適切ながん医療のみならず、【社会的支援】、福祉的支援、教育的支援その他の必要な支援を受けることができるようにするとともに、がん患者に関する国民の理解が深まるようにすること。

(第2条第5項)

【小児がん、希少がん、難治性がんなど】、がんの特性に配慮したものとなるようにすること。

******ここまで*******


※【】部分がわたしたちが書き込んで欲しいという部分です

そして、これまでの基本法が患者の声から生まれたように
これからの基本法が患者の声で育っていきますように
どうか、がん患者の意見が盛り込まれた基本法改正になりますようにお願いしてください!!!!


私たち卵巣がんは10万人に6人未満の希少がんです。
そして多くの患者さんが治療に苦慮している難治がんです。
そして卵巣がんは小児から発生します。当会にも小児卵巣がんの患者さんがいます。
国のがん対策の理念である基本法に希少がん・難治がんという言葉を!!!!

どうかどうかみなさんのお力を貸してください!
本当にお願い申し上げます!!


====追記=====


なお片木が送ったメールは下記のとおりです

件名:がん対策基本法改正案パブリックコメントを送ります。

国会がん患者と家族の会の議員の先生方へ

がん対策基本法改正案についてパブリックコメントを送信します。

がん対策基本法は、患者の声を受け取り生まれました。
これからのがん対策基本法が患者の声を取り込み更なる患者のための理念になるように、どうか患者の声を聞いてください!

(第2条第4項)
がん患者が尊厳を保持しつつ安心して暮らすことのできる社会の構築を目指し、がん患者が、その置かれている状況に応じ、適切ながん医療のみならず、【社会的支援】、福祉的支援、教育的支援その他の必要な支援を受けることができるようにするとともに、がん患者に関する国民の理解が深まるようにすること。

(第2条第5項)
【小児がん、希少がん、難治性がんなど】、がんの特性に配慮したものとなるようにすること。

※【】部分が書き込んで欲しいという部分です


(理由)

(第2条第4項)
がん患者は社会の中で生きています。特に職場とか日常生活での偏見などは社会的支援が必要と感じます。
社会的という言葉を入れてください。

(第2条第5項)
【小児がん、希少がん、難治性がんなど】と入ることで、これらの患者が少なく、治療に苦慮してがんと向き合うだけで精一杯で声が上がりづらいがんが取りこぼし無く、これから誰ががん対策推進協議会の委員になっても見捨てられず議論されることになります。
これらの言葉が入ることによってそれ以外のがんが特段迷惑を受けることにもならないと思います。
本当にいま辛い思いをしている患者のためにこの言葉は必要です!

【コラム】がん対策基本法について

こんにちは。スマイリーの片木です。
いつもスマイリーの活動に応援ありがとうございます。

現在国会議員が作る議連で「がん対策基本法改正案」が検討されていることから、がん対策基本法に対しての私の思いを書きたいと思います。

患者さん、ご家族には身近ではない法律のお話で難しいかもしれませんが良かったら読んでください。
なおこれは私の個人的な感情・感覚も含まれている内容ではありますことを予めお断りしておきます。

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1999年12月、広島のすい臓がん患者さんが、当時非小細胞肺がんにしか承認されていなかった抗がん剤「ジェムザール」をもとめて声を上げました。
当時、がん患者が実名で報道陣の前に出ることはなかったことで大きなうねりになり、2006年がん対策基本法が施行されました。
がん対策基本法には「がん対策推進協議会」を設置し、国のがん対策の羅針盤となる「がん対策推進基本計画」を作るよう盛り込まれました。

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「救えるいのちを救う」

そういう思いが反映されたように、がん対策推進基本計画(第1次:2006~2010)には「拠点病院」「標準治療」「五大がん」に対する対策が盛り込まれスタートしました。

2年経ち、がん対策推進協議会委員が代替わりしました。

現:全がん連の天野慎介さん(グループネクサス)が患者でありながら国の会議で会長代理の席に座るという画期的かつ注目が集まる協議会になっていました。

そのときには、三好綾さん(がんサポートかごしま)や前川育さん(周南いのちを考える会)、安岡ゆり子さん(がん相談センター高知)などが委員をされ第1次基本計画の評価(評価基準が無い中ではありますが)と、相談支援体制やピアサポート、痛み、離島や地域医療などの問題など多くの課題を提示し議論されました。

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その後、再び天野さんが会長代理として2期連続の委員となり(前川さんも留任)、現在全がん連の理事の松本陽子さん(おれんじの会)、眞島喜幸さん(パンキャンジャパン)が加わる形でいよいよ第2次がん対策推進基本計画(2011~2016)が作られることになりました。

その中で打ち出されたのが「がんになっても安心して暮らせる社会」という方向性。

はじめて協議会の下に「がん研究」「小児がん」「緩和ケア」の部会が設けられより専門的な方向性が示されることとともに、本協議会のほうでは、さまざまなテーマを決めてより細やかなヒアリングが行なわれ方向性に盛り込まれることになりました。

第1次基本計画では「五大がん」でしたが「小児がん」「難治がん」「希少がん」声が小さいがんは、治療法の開発や創薬、情報提供さまざまな部分でより国の支援が必要であることが確認されました。

また早期からの痛みへの介入やがんと就労といった社会的な支援も盛り込まれより細やかな方向性が示されました。

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その後の、第4期、現在の第5期とがん対策推進協議会は委員が入れ替わりながらも継続してきました。

私自身ががん対策推進協議会を傍聴しだしたのは2009年ごろからなので歴史は短いですが、漠然とした不安を感じました。

5大がんや、いわゆる拠点病院の選定などは継続して議論されていくだろうし方向性として示されるかもしれない。
でも、難治がんや希少がん、小児がんについてはその時にいわゆる「国民の関心が高い問題が起きたときに」取りこぼされる可能性があるのではないか・・・。
標準的治療が確立されてない、創薬がなかなか進まない、治療に苦慮するそんな患者さんたちこそ「国の政策」でなんとか策を講じていかなければならないのに。

私たち卵巣がんは2006年、それこそ基本法が走り始めた年にドラッグラグとなっていた治療薬を求めて声をあげました。
その時に5大がん中心の議論が国で進んでいることで、どうして患者数が少なくて治療に苦慮してるのに救われないんだと思いました。

どうしても協議会は患者会それぞれの得意分野には強いが、知らないことは取りこぼされるリスクがあります。
これまでの議論されてきた歴史をふまえてよりよいがん対策推進基本計画を繋げていくためにはどうしたらいいのか。

***********************

そんなとき「国会がん患者と家族の会」で「がん対策基本法改正案」が議論されることになりました。

がん対策基本法は国のがん対策の「理念」です。

ここに「希少がん、難治がん、小児がん”など”」については丁寧に議論されるべきという方向性が示されれば、委員が変わり、例えがん対策が生まれ、築かれてきた歴史を知る人が少ない世の中になってもこれらの項目が取りこぼし無く議論されていくことになります。

「救えるいのちを救う」

がん対策基本法はそこから生まれたがん患者にとっての柱なのです。

標準治療が確立されておらず、創薬も患者が少ない分野では患者さんがいまもなお苦しんでいます。

すい臓がんは人口が少ないイギリスのほうが日本の何倍も臨床試験が走っています。
つまり日本では新規治療やこれからの標準治療の礎となる臨床試験が圧倒的に少ないのです。

卵巣がんだって卵巣がんのなかの20~30パーセントを占める明細胞腺がん。そのためのmTOR阻害剤の治験も医師が手弁当で駆けずり回って行なう状態です。
だって10万人に6人以下という希少がんである卵巣がんのうちの更に3割弱ですから。
そういう希少がんを現場の努力だけでなんとかしようなんて無理です。
だから国の対策でそこも救い上げていかなくてはならないのです。

全がん連は、国会がん患者と家族の会に常に同席され、そんな患者の思いを伝えてきてくださいました。

残念ながら20日時点ではでもその思いは反映された形にはなっていません。

がん対策基本法改正案は議連で今日にも揉まれて、パブリックコメントが開始される方向に進むと思います。

私たちは患者さんのためになるなら何度でも何度でも議員さんに頭を下げてお願いします。
どうかどうか、いま、この時間も議員会館で頭を下げて回ってる人がいること、これは他人事じゃないんだということを知っていただけたら幸いです。

2016年4月21日木曜日

【期間終了】がん対策基本法改正案について

多くのファックスが議員会館に届いたようですが残念ながら患者の意見がパブコメ前に反映されることはありませんでした。
引き続きパブコメで何とか声を届けたいです。ご協力お願いいたします。


【お願い】がん患者会、がん患者さん、ご家族のみなさまへ
本日、マスメディアの方より、4月20日の自民党厚生労働部会の時点でのがん対策基本法改正案の状況を教えていただきました。
残念ながら全がん連が「国会がん患者と家族の会」で訴えていた「希少がん・難治がん・小児がん」そして「社会的支援」がこの時点で入っていませんでした。
昨日は自民党で、先日は公明党、今日は民進党でがん対策基本法改正案が議論されており、明日にでもパブリックコメントが募集されるという方向性は示されていますが、公開されてしまうとそれを覆すのは難しくなってしまいます。
あくまでもこれは私個人のお願いです。
どうか日ごろがん患者のために頑張ってくださってる議員の先生方の事務所にみなさんからファックスでお願いをしていただけないでしょうか。
その際のファックスのポイントを下記に書きます。
+++++++
1)みなさんのお名前 例えば 卵巣がん患者の片木と申します。
2)日ごろ、先生方ががん対策基本法改正案についてご議論いただいていることへの感謝の言葉
3)がん対策基本法改正案についてここだけは入れて欲しいことがあるとして
(第2条第4項)
がん患者が尊厳を保持しつつ安心して暮らすことのできる社会の構築を目指し、がん患者が、その置かれている状況に応じ、適切ながん医療のみならず、【社会的支援】、福祉的支援、教育的支援その他の必要な支援を受けることができるようにするとともに、がん患者に関する国民の理解が深まるようにすること。
(第2条第5項)
【小児がん、希少がん、難治性がんなど】、がんの特性に配慮したものとなるようにすること。
※【】部分がわたしたちが書き込んで欲しいという部分です
4)どうしてそこの部分が必要か(わかる人だけでいいです)
●福祉的、教育的支援だけではがん患者が社会生活を送る上では包括的に不安があること
●5大がんなど患者や医師が多いがんはこれからもがん対策推進基本計画で議論されるだろうが、こうした声が上がりにくい、でも治療法の開発等が望まれるがんが推進基本計画で見落とされないよう基本理念である基本法改正案に入れて欲しいこと。
5)患者の願いをどうか聞いて欲しいということ
++++++++++++
下記が国会がん患者と家族の会の役職議員事務所、あと主な厚生労働関係の役職の先生方の事務所のファックス番号です。
国会がん患者と家族の会
代表
尾辻秀久議員事務所
ファックス:03-3595-1127
事務局長
古川元久議員事務所
ファックス:03-3597-2758
厚生労働大臣
塩崎恭久議員事務所
ファックス:03-3508-3619
自民党(党厚生労働部会部会長)
古川俊治議員事務所
ファックス:03-6551-0718
公明党(党厚生労働部会部会長)
古屋範子議員事務所
ファックス:03(3508)3259
民進党(ネクスト厚生労働大臣)
川田龍平議員事務所
ファックス:03-6551-0508
川田先生の事務所は昨日ファックスが繋がりませんでした。
メールのほうがいいかもしれません
k-life@tune.ocn.ne.jp
+++++++++++++++++++
他にみなさんの地元出身の国会議員さんなどでお付き合いがある先生がいればお願いしてください!
どうかひとりでも多くの皆さんの声を届けてください!
今晩が勝負です。
よろしくお願いいたします。
なおこの投稿は、公開で投稿しますが、期間限定で近日削除します。

【コラム】今日の一日は誰かが生きていたかった一日

いつもスマイリーの活動を応援いただきありがとうございます。
スマイリー代表の片木です。

今日は4月21日です。

2009年4月22日、抗がん剤ドキシルは卵巣がんに対して正式に承認されました。

2009年の今日、スマイリーでドキシルを心待ちにしていたある患者さんががん性腹膜炎で緊急入院しました。
その患者さんは、がんが消えることはないと覚悟しながらも、1日でも家族のそばにいたいと願っていました。
誰よりも私の活動を応援してくれて「片木さんいつもありがとう」って毎日のように声をかけてくれた
し、薬を待つ患者の声が届くならとマスコミの取材にも応じてくれました。

「片木さんは精一杯がんばってくれてる」ってすぐに凹む私に優しく声をかけてくれた彼女が、がん性腹膜炎で入院している病棟から電話をかけてきてたった1回だけ私に強く言った言葉があります。

「あと1日承認が早かったら私はもう少し生きられたかもしれない」

忘れもしません。渋谷・宮益坂の郵便局を出たところで電話を取ったこと、たくさんの人の流れに流されながら彼女と電話で話していてその言葉の重みに呆然とするしかなかったこと・・・。

2006年の秋、32歳の私がスマイリーの代表となり最初に取り組んだのがドキシルなどの早期承認を求める署名活動でした。
30歳にがんになり、それまではただの専業主婦。
薬の承認どころか卵巣がんの標準治療すらうろ覚えでしたが、たくさんの方々の支えで一つ一つ壁にぶつかりつつも走りながら学んでいきました。

決して手を抜いたつもりはありません。
それに、薬を承認する会議というのは数ヶ月ごとに開催されるわけで、なにかをしたら1日早くなるというものでもありません。

でも私がもっと力があったなら、私がもっと賢かったら、私がもっと努力したら・・・・・そしたら1つ前の会議にかかったんじゃないか、もっと早くドキシルを届けられたんじゃないのか・・・・彼女はやるだけのことはやったと思ってがん性腹膜炎になって治療が受けられない現実も受け入れられたんじゃないのか。そう思う自分もいます。

ドキシルが承認されたことをきっかけに、適応外医薬品に関して検討する場が必要だとして厚生労働省は今も続く「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」を立ち上げ多くの薬が承認に向かいました。
それを評価され、2010年には日経ウーマンオブザイヤーの注目の人に選んでいただきました。

でも、毎年4月21日になるとあの時の彼女の言葉が私に問いかけます。
「私たちの活動のすべては卵巣がん患者のために」を貫いてるかと。

いまも、がん対策基本法改正案が国会の会期末が迫る中で議論され、各党調整にはいってます。
そういう中で、自分にできることはなにか・・・・今日も自分に言い聞かせて頑張りたいです。

今日の一日は、誰かが生きていたかった一日なんだと忘れずに。

2016年4月19日火曜日

【お知らせ】熊本地震に関する学会の対応(4月19日)

日本産婦人科学会が、熊本地震に関してできる限りの支援を実施することをメッセージとして掲載くださいました。

また、公益社団法人日本産婦人科医会と公益社団法人日本産科婦人科学会は、熊本地震への対策本部を設置し、連携して被災状況の把握と、分娩施設等の不足物資、人材等の支援を開始しているそうです。

学会医師に関して医師の安定供給のための義捐金をあつめています。
http://www.jsog.or.jp/index.html

また、JGOG特定非営利活動法人 婦人科悪性腫瘍研究機構の杉山徹先生から、熊本大学のほうに支援の連絡をいれていただいたことなどご連絡をいただきました。
岩手医科大学はDMATの派遣もしていただいたそうです。
本当にありがとうございました。

また、熊本だけでなく周辺の都道府県の患者会のみなさま。
余震が続き、眠れない、気持ちが休まらない日々をお過ごしかと思います。そんななか、自身のことだけでなく、がん患者さんの支援、熊本の患者会のみなさまとの連絡を取ったりといった支援を続けていただきありがとうございます。
震災で辛い思いをしている人がいるのだからと、治療や自身の病状について我慢をしてしまうそんな患者様もおられるかもしれません。
微力ではありますが、もし私どもスマイリーでお役に立てることなどございましたら遠慮なくお申し付けください。

2016年4月18日月曜日

【お知らせ】5月のしゃべり場のお知らせ

5月のしゃべり場のご案内です。

【しゃべり場 詳細】

日時:2016年5月21日土曜日 10時15分~15時

場所:東京都中央区銀座7-12-4 友野本社ビル8階801号


地下鉄都営浅草線、東銀座駅(A1番・A4番出口) 徒歩4分、東京メトロ日比谷線A1出口 徒歩4分
東京メトロ銀座線、銀座駅(A3出口) 徒歩5分、東京メトロ丸の内線A5出口 徒歩5分
JR新橋駅 銀座口 徒歩10分

当日ドアを開ける暗証番号が必要です。
会員以外の方は参加の前にお問い合わせいただけましたら幸いです。


参加費:500円(希望の会/スマイリー会員)、1000円(会員外)/高校生以下無料

※つり銭が無いようご準備ください。※お茶はこちらでご用意しています。

事前予約:不要

当日の連絡先:轟浩美(希望の会):080-5517-6363/片木美穂(スマイリー):080-7038-9750


【参加にあたって:必ずご確認ください】



  • しゃべり場では、患者さんやご家族がゆったりおちついてお話ができる「居場所」と考えています。そのため、希望の会・スマイリーだけでなく居場所が欲しいがん患者さん、ご家族に気軽に参加いただきたいと考えています。
  • 当日はさまざまながんの方が来場されます。もちろん女性も男性もです。年齢もさまざまです。女性特有の悩みといったことに関してはスタッフが個別にお話を伺います。
  • しゃべり場には、開催時間内でしたらいつでも入退室は自由です。ご都合のつく時間にご来場ください。
  • しゃべり場では以下の行為を禁止させていただいています。
    • 特定の治療法のほかの患者さんへの押し付け(医療介入)
    • 特に効果が確認されていない民間療法・代替医療・健康食品等の紹介
    • 政治的勧誘
    • 宗教的勧誘
    • しゃべり場参加者のプライバシーに関する情報をブログやSNSで発信すること
  • しゃべり場の様子は、患者会の活動報告として利用を目的とし、希望の会・スマイリーのスタッフが写真等の記録をとらせていただくことはありますが、個人が特定されないよう配慮します。あらかじめご了承ください。また取材等が入る場合は参加者のみなさまにお知らせいたします。
  • しゃべり場で親しくなり、参加者同士でアドレスなど交換される場合もあるかもしれませんがそれらは個人の責任でお願いいたします。如何なるトラブルにも対応いたしません。
  • しゃべり場は20名までのキャパシティとなっています。もし参加者がそれを超える場合は、近隣のカフェなどを利用してのおしゃべりとなる可能性もありますがあらかじめご了承ください。
  • 製薬企業、マスメディアなど患者さん、ご家族の立場ではない方が参加を希望される場合は事前にご連絡をください。
  • その他、当日は希望の会、スタッフの指示に従っていただきますようお願いいたします。


【報告】2016年4月のしゃべり場

スキルス胃がん患者会の希望の会さんと合同で開催した「しゃべり場」。

治療のため予定が立てにくいので申し込み不要で気軽に参加できる場が欲しい・・・そういう患者さんの要望で始まったこのしゃべり場。

温かい雰囲気のレンタルルームには、開始の10時15分から患者さん、ご家族が途切れることなく来られました。



【収支報告】

(収入の部) (支出の部)
会員 5名 2500 会場費 7000
非会員 7名 7000 緑茶 382
合計   9500 ほうじ茶 362
紙コップ 1376
(次回繰越) 184 196
合計 9316


次回開催日は5月21日土曜日です

【お知らせ】婦人科の各学会等へ情報提供かつ迅速な対応のお願いをしました。

先週発生しました熊本大震災で被災した卵巣がん患者さん、医療者に対して迅速な情報提供と支援が行なわれるよう学会に要望をいたしました。



平成28年4月18日
公益社団法人日本産科婦人科学会 理事長 藤井知行先生
公益社団法人日本婦人科腫瘍学会 理事長 吉川裕之先生
特定非営利活動法人婦人科悪性腫瘍研究機構 理事長 杉山 徹先生

卵巣がん体験者の会スマイリー
代表 片木美穂

「熊本地震」における婦人科がん患者への適切かつ迅速な情報提供と支援のお願い
平成28年4月に発生した「熊本地震」では、卵巣がん患者やその家族、そして卵巣がん治療に携わる医療者も被災しており、日々不安と向き合っています。
私ども患者会に対して、被災地の患者さまもしくは被災地域外に住むがん患者さまのご家族より「抗がん剤治療を中断していても大丈夫なのか」「避難所生活などで注意すべきことはないか」「リンパ浮腫が悪化しないか」など情報を求める声が届いています。
患者会の対応として、国立がん研究センター等が発行している情報を元に情報提供を行なっていますがまだまだ情報が不十分です。
5年前の東日本大震災では、「電子カルテから患者のデータが取り出せない」「保険証等がない」などの状況がおきました。現在も熊本で同様の問題が起きているかと思われます。
卵巣がんには「胚細胞腫瘍」など治療スケジュールをきちんとこなす必要がある患者さんがいます。そういった患者さんが適切な治療が受けられるよう、もし被災地での医療提供が難しい場合は患者様の希望に応じ適切な治療を受けられるよう、被災地で日夜力を尽くしている医療者に対し学会からの適切な情報提供と迅速な対応が行なわれますよう以下の要望をいたします。


  1. 被災地におけるがん医療の提供体制について、被災地の医療機関や医療現場の負担とならないよう留意しつつ、現状の把握と調査を、速やかに実施いただけますようお願いいたします。
  2. 上記の結果に基づき、もし被災地の卵巣がん患者の県外受け入れが必要な場合には迅速な支援が行なわれるよう、被災地の医療現場との連携をお願いいたします。
  3. また被災地域で不安な時間を過ごしておられる卵巣がん患者さん、婦人科がん患者さんに必要な情報がありましたらWebサイト等で情報提供を行なっていただけますようお願いいたします。


以上

2016年4月15日金曜日

【お知らせ】九州(熊本)の地震で被災されたがん患者さんへ

国立がん研究センターでは大規模災害に対する備えとしてさまざまなアドバイスを書いた冊子をPDFで提供しています。

http://ganjoho.jp/public/support/brochure/disaster_care_manual.html

現在避難されている患者さんが13メガバイトもあるPDFにアクセスすることは難しいかもしれませんが、地方に住むご家族・ご友人の皆様におかれましては目を通していただき、患者さんと連絡がついた際に助ける一助にしていただきたいと思います。


また卵巣がんの化学療法中の患者さん、胚細胞腫瘍の治療中の患者さんで次の抗がん剤治療が近づいている患者さんは、病院とコンタクトをとり次の治療に関して相談をするようお願いいたします。大変連絡がつきづらいときではあるかと思いますが、医師の指示を仰いでいただけましたら幸いです。


スマイリーでも熊本にお住まいの会員さんと連絡をとりあっています。

東日本大震災のときもそうでしたが
地震の不安、治療の不安・・・。

特に副作用がある中での避難生活の不安・・・がんの副作用が辛い、がんの不安を口に出せない辛さを訴えられます。
なかにはそのような”がんの不安”を持つ自分を責められる方もおられます。

がん治療中にこのような震災が起きたことで不安になるのは当然です。
どうか不安をひとりで抱え込まないでください。
私たちスマイリーでお役に立てそうなときはいつでも声を聴かせて下さい。

2016年4月13日水曜日

【お知らせ】東京卵巣がんフォーラムにの追加席について

スマイリー事務局です。

東京卵巣がんフォーラムですが、事前申し込みが満席になりました。

キャンセル待ちのご案内です。

キャンセルのお席が発生した場合、5月20日ごろアナウンスして追加募集する予定です。

毎年お席が即日なくなってしまい申し訳ありません。