2016年8月29日月曜日

【お知らせ】9月3日のしゃべりば@RFL芦屋の詳細

いつもスマイリーの活動を応援していただきありがとうございます。

スマイリーの片木です。

9月3日のしゃべりばは東京を飛び出し、なんと兵庫県の芦屋です!

リレー・フォー・ライフ芦屋(RFL芦屋)というイベント内で開催します。
http://rfl-ashiya.net/

RFL芦屋のスケジュールをざっくりお知らせすると(当日変更アリかもです)、

【がん体験者のかたり】
13:30〜14:30予定 (受付13:00〜)
患者さんや、ご家族の立場の方が体験を語られます。 
【かたり亭サロン】
14:30〜15:45くらい目安
サバイバーの部屋とケアギバーの部屋のふたつのサロンを開催します。 
【かたり亭テント】
16:00〜21:00
患者さんやご家族の方が気軽にお話できる場を開催されているようです 
【星空教室】
21:00〜22:15くらい予定
サバイバーさんが数名お話になられるようです。 
【高校生による書道パフォーマンス】
15:45〜16:00
【RFLってなあに?人形劇】
15:15〜15:40
17:45〜18:10
【ルミナリエセレモニー】
18:45くらい〜 

と、盛りだくさんですが、RFL芦屋のみなさまにご許可をいただき、スマイリーと希望の会合同でのしゃべりばも開催できることになりました。

時間は、17時~18時半、スマイリーの横断幕がかかっているテントを目印にいらしてください!
※今回はRFL芦屋さんの一角をお借りするため参加費はRFL芦屋の参加費をお支払いください。しゃべり場への参加費は無料です。
その他のルールは毎月のしゃべりばと同じですがお茶は各自ご持参ください。

なお、それ以外の時間帯も、テントで個別にお話を伺うことも可能ですので気軽に遊びに来ていただけたら嬉しいです。

ルミナリエセレモニーのあとから星空教室までの間の時間(19時半頃から21時ごろ)は、スマイリースタッフ、希望の会スタッフがかたり亭にもお邪魔する予定です!

高校生の書道パフォーマンスや人形劇は練習をして発表されますぜひ見に行ってくださいね!

2016年8月28日日曜日

【お知らせ】スマイリー事務局臨時休業のお知らせ

お世話になります。

スマイリーは下記 日程は臨時休業させていただきます。

8月29日、30日:大阪での学会出席のため

よろしくお願いいたします。

なお、土日、および平日の勤務時間外に最近ご相談の電話等をいただくことが増えています。
誠に申し訳ございませんがそれらは活動の時間ではないため、対応をお断りする場合があります。
ご理解のほどよろしくお願いいたします。

2016年8月21日日曜日

【報告】スマイリーオフ会(おしゃべり会)のご報告

8月20日土曜日。
 
台風の影響で大雨が降る中でしたが12名の会員さんが都内会議室に集まりおしゃべりをしました。
 
治療のこと、仕事のこと、子育てのこと、身体の不調のことなどいろいろな話題が飛び出し、知る、話す、共感することができました。
 
しゃべりばは、がん種を問わずお話できる場ですが、スマイリーはそれ以外にもこうしてオフ会として卵巣がん限定でお話できる場を設けています。
 
オフ会は世話人さんが決め細やかに会場探しから会員へのアナウンス、当日のお世話までしてくてほんわか温かい場になっています。

次は秋ごろ開催しますので会員さんは楽しみにお待ちくださいね。

2016年8月19日金曜日

【報告】8月のしゃべりば@銀座のご報告

8月のしゃべりばは初めての平日開催でした。


土日は家族が家にいて参加できない方や、お子さんと一緒に参加してくださった方などにぎやかでした。


※写真は希望の会のフェイスブックのページから引用させてもらいました。

【収入の部】


前月繰越   2446円
会員9名   4500円
会員外3名 3000円
スマイリーより 54円
合計    10000円


【支出の部】
会場費 10000円

【繰越】
          0円

お菓子は轟さんと参加者の方から、お茶は轟さんから寄贈いただきました。
ありがとうございました。

2016年8月1日月曜日

【代表コラム】インチキ治療について思うこと

いつもスマイリーの活動を応援いただきありがとうございます。
スマイリーの片木です。
 
私はインチキ療法にはNOと常日頃から思っています。
私が思うインチキは「効果が証明されていないものをあたかも効果があるかもしれないと錯覚させて治療と称し患者に行なう・また患者に購買させる」ものです。
私が代表を務める卵巣がん体験者の会スマイリーではインチキに関する情報交換は会として禁止しています。
 
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標準治療と聞いて患者さんたちはどう感じるのか。
たぶん、松竹梅であれば「竹」のような印象をお持ちの患者さんもおられるのかもしれません。
 
標準治療とは、一定の条件のもと臨床試験を行い多くの患者さんに被験者(臨床試験の対象となる患者)として参加していただき治療の効果を比較します。
そのなかで、多くの患者さんにとってより効果があり、そして副作用が少なく有用と証明されたものが標準治療となります。
つまり、松竹梅の竹ではなく、いま、科学的に証明されているもののなかで「今現在、その病気の患者さんにとって最善の医療」とされるものが標準治療です。
 
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ただ、その最善の医療である標準治療を提案されたとき患者さんが感じる疑問や不安があるように感じます。
 
1つは、「多くの患者さんにとってより効果があり副作用が少ないと証明されているけれども“私にとってはどうなの?”」。

もう1つは「いま、標準治療になっていないものの中にも実はよりいい治療があるのではないか」ということです。
 
前者に関しては、医師はルーティンのように「これが標準治療だから」とか定型文のような話ではなく、目の前の患者さんにどうしてその治療を提案するのか、そして患者さんの感じている疑問や不安に答えてもらうことを期待します。
ただし、このことを医療機関で講演するときに話すと「実際の診察時間が何分だとおもっているのだ?」など反論を食らうこともしょっちゅうなので、患者の妄言かもしれません。
 
後者に関しては、これから新しい薬が承認されることがあるかもしれない、または抗がん剤の使い方などに関して研究が進むことによって「新しい標準治療」が生み出される可能性があります。
ただ、それは臨床試験(治験)によって科学的に証明される必要があります。
 
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インターネットなどを検索して引っかかるクリニックなどが提供する免疫細胞療法など自費診療とされているものの多くはその「科学的」な部分に疑問があったり、まだ効果があると証明されたわけじゃないのに効果があるかもしれないと思わせて、そしてそれを治療と称し患者さんに提供しているものが見受けられます。
またそれらの「効果が証明されていない(つまりは安全性も証明されていない場合もある)」ものが安直にメディアなどの媒体で紹介されていたりすることもあります。
 
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では、私がインチキ療法について患者さんに相談されたときにはどう対応するか。

  1. 主治医から標準治療について正しい説明を受けているか、患者さんが理解しているか確認します。
  2. インチキ療法が「効果」や「安全性」が証明されていないものであることを理解しているか確認します。
  3. 治験や臨床試験について調べたり、主治医から情報提供を受けたことがあるか確認をします。場合によっては、拡大治験や患者申出療養などについて調べたことがあるか確認をします。
  4. 必要に応じて、治験や臨床試験について主治医に情報提供を求める、婦人科腫瘍学会のWebページから婦人科腫瘍専門医の先生にセカンドオピニオンにいってみることをお話します。

だいたいこれだけでもその前に患者さんのこれまでの病歴などの話もあるわけですから2時間、3時間はかかります。
 
ただ、それらの話をした上でも、その後、インチキ療法を選択する患者さんがおられます。
それを私は「何が何でも止める」ということはしません。
もちろんそれは「10人に1人効くどころか1万人に1人かもしれないし、10万人に0人かもしれないのだよ」とまやかしの希望であることはもう一度お話します・・・。
 
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5月に開催された東京卵巣がんフォーラムで腫瘍内科医の勝俣範之先生は「インチキにお金を使うのではなく、海外旅行でも行きませんか?」と患者さんに提案され、その後、世界を1周だけではなく、うまく病気と向き合いながら2周された患者さんのお話をされました。
 
私もその患者さんの話は毎回「この患者さんが世界旅行をできてよかった」と思う一人です。
 
ただ目の前の患者さんが「自分にとっては世界1周なんかより、10万人に0人かもしれないけれど、効果がある1人に私がなるかもしれないからそっちにお金を使いたい」と希望されるのであれば、その患者さんを法的に止めることはできないと思っています。
 
だってそれらのインチキクリニックが世の中に蔓延しているのは、この国では「医師の裁量」で患者に治療をすることが認められてインチキができるのですから。
 
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最近、著名な方が亡くなられたとき、その患者さんが「もしかしたら標準治療を受けていなかったのではないか」と思われるような報道を目にすることがあります。
 
それに対して多くの医療者の方、患者さんが報道から得られる情報、また科学的根拠などからさまざまな発信をSNSでされます。そしてコメント欄には賛否の声が見受けられます。
  
私は標準治療が「いまその病気に対してより多くの患者さんにとって効果があった最善の治療」だということは理解しています。
そしてそれが「私にとってどうなのか」という問題に関しても、今はまだゲノムなども注目されていますが、それもやはり科学的に研究された上でわかってくるものだと思っています。
 
ただ故人が「標準治療を受けていればよかった」と断罪されるように情報発信されることにモヤッとします。

まず

  1. 故人が本当に標準治療をうけていなかったのかは証明されていない(あくまでもマスコミの情報)
  2. 故人が標準治療の説明を受け、その限界も知った上で、また受けていた治療に関しての価値も知った上でそれを選んだのであればそれは本当に責められるものなのだろうか疑問がある
  3. 私の中では、あくまでもインチキの問題で悪いのは「インチキ療法を黙認している」医療提供体制だし、インチキ治療を施す・情報発信する医療機関や、一部のマスコミなどではないかと思う。

 
患者さんは誰もががんになったとき、自分のいのちを軽くは考えていないと思うのです。
自分が提供された情報の中で取捨選択、自分のこれまで生きてきた人生の価値観なども踏まえて考えられるのだと思います。
 
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以前であった患者さんは「例え命を失っても抗がん剤はしたくない」と涙ながらに訴えられました。

その背景には、彼女のお父様ががんになったときに副作用のコントロールがうまくいかずに大変辛い思いをされ亡くなったという背景がありました。
またテレビでの壮絶ながんとの戦いというようなVTRを見て今もその環境がかわってないと思っておられました。

もちろんこうした場合には今は支持療法も変わってきていることや、早期からの緩和ケアの介入などができることで辛い症状に関してはアプローチできますよと説明したことで治療を受けてくださったケースもあります。

つまり、患者さんそれぞれの考えには背景があることを私たちは忘れてはいけません。
それは尊重されるべきだと思います。
 
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あまり故人を個人攻撃してしまうと、近藤誠が女優さんが亡くなったときに「手術や治療をしたからだ」と断罪したのとなんら変わらないような気がしてしまいます。
 
どうか考えてください。
 
悪いのは、インチキ医療機関がどうどうとインチキできる医療提供体制ではありませんか?
 
それをなくすために声を上げてくださる皆さんを私は尊敬しますし、応援します。
 
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じゃあインチキを少しでも減らすためにどうしたらいいのか。

当たり前ですが目の前の患者さんに真摯に向き合うこと。

そのうえで
 
ひとつはやっぱり気長に患者さんに、多くの方が正しい情報発信し続けることだと思います。
そしてその発信が患者さんにより受け入れられやすい発信を模索することだとお思います。
 
もうひとつ私ができる提案は「制度を作ること」だと思います。

例えば米国では、安易に医薬品の個人輸入ができないようになっています。
その代わりコンパッショネートユース(日本では拡大治験)という人道的な薬剤提供体制が整備されています。

またIND制度というものが整備され、未承認の医薬品などを患者さんに用いるときには国に登録をして臨床試験という形で行なわなければならないという風になっています。

私は2011年に薬事法の改正に携わりました。
その報告書(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000020uxm-att/2r98520000020uz3.pdf)を読んでいただくとわかりますが、「医薬品アクセス制度」を作って欲しいとして、拡大治験の前進となる方向性を示しました。
抜粋すると以下の部分になります。

  • 致死的な疾患や日常生活に著しい支障があり、その医薬品・医療機器を使用する以外には治療法がない疾患等に対する、医療上の必要性が高い未承認医薬品・医療機器のうち、国内で治験が行われている医薬品・医療機器に限定して、一定の条件の下、治験の参加基準に外れるなどの理由で治験に参加できない患者に対しても当該医薬品・医療機器にアクセスできるための制度については、本検討部会としては創設すべきと考えるが、実際の導入に当たっては丁寧に議論し進めるべきとの意見が多かった。
  • アクセス制度は、承認取得のための開発を阻害しないことが前提である。
  • アクセス制度の導入に当たっては、以下の点等に関して、治験実施企業等から制度の対象となる薬物等が提供されるとともに、その医薬品の開発を阻害しないこととのバランスを保持した制度を念頭に検討に着手すべきである。
    • 対象となる薬物等は、欧米等の我が国と同等の規制水準を有する国で承認があること。
    • アクセス制度を実施する医療機関として、患者の治療における安全の確保が図られるなど、一定の体制が整っていることや、対象となる疾病や当該薬物の適正使用にあたっての専門知識を有していることが必要であり、治療へのアクセスを確保しつつ、必要な医療機関の要件を定めることや、実施医療機関や医師を特定する方策を検討すべきこと。
    • アクセス制度を利用して薬物を使用する場合には、十分なインフォームドコンセントが徹底されることが求められる。これを確保するための方策や、患者がリスク等の説明を受けて同意できる責任の範囲、補償や免責等の在り方について、引き続き検討することが必要であること。
    • アクセス制度により未承認薬が国内で使用することができるようになる場合には、個人輸入によりいわゆる「偽薬」を購入することがないよう、当該未承認薬の個人輸入の制度(薬監証明制度)との関係については検討することが必要であること。
    •  アクセス制度のもとで使用した薬物の副作用報告の収集や実施医療機関への安全性情報の提供等のシステムを構築する等、十分な安全対策を行うこと。
4年かかりましたが、今年の1月、医薬品アクセス制度は「拡大治験」という名でスタートしました。
ただ実際走り出してみると
当会でも2名がこの制度の申請をしていますが
企業や治験責任医師がこの制度を理解していないためにトンチンカンな回答が返ってくる。
企業が申請をしてもひたすら回答をしないために患者さんが何ヶ月も待たされ病状が進行して言っている。
などまだまだ走りながら改善していくべきことがあると思っています。
まだまだ患者には使いづらい制度です。
でも、この制度を起点にいずれはインチキ撲滅に繋げられないかと私は常に考えています。

未承認の医療技術はキチンと臨床試験で行なう。
そのための医療体制、研究が支援される環境、法整備などに声を上げていくことが大切なのではないでしょうか?
そしてなによりも、いろいろな不正により失墜しかけている臨床試験や治験の信頼回復と、正しい臨床試験がキチンと評価や支援される環境づくりを私たち全員が色んな案を持ち寄り考える必要もあると思っています。

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じゃあどうやって制度の提案をするのか。

例えば今ならば「がん診療提供体制のあり方に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128564)」が開催されています。

第6回の会議では自身も悪性リンパ腫の患者さんである天野慎介さんが以下のような発言をされています。

○天野構成員
今の点に関連して、米国でClinical Trials.govというホームページがあって、臨床試験に関する情報がかなりわかりやすく提供されていると承知しているのですが、日本でも国立保健医療科学院がつくってはいるのですが、まだ限界があるサイトではあります。
 今回、患者さんが臨床試験に御自身で参加したいと考えた場合、どこの施設でやっているのかという情報が必ずしも明確でないことが日本ではしばしばありまして、以前、製薬企業の方に治験情報でどうして施設名を公開してくれないのかと尋ねたところ、治験をされている先生方に御迷惑がかかるかもしれないので公開していませんということをおっしゃって、法的な規制があるわけではないということをおっしゃっていました。
可能であれば、そういった施設名を含めて今回の情報でぜひわかりやすく掲載していただければというのが1点目でございます。
それ以外に2点ございまして、まず、1点目でございますが、先ほどお示しいただいた横比較ができる情報提供サイトは、患者視点でわかりやすく理解できるように、これはぜひやっていただきたいと考えているところですが、院内がん登録を活用した形での公開になると理解していまして、院内がん登録の対象施設はどうしても拠点病院が中心になってしまうということがありまして、例えば、主要ながんにおいても、乳がんについてがん診療連携拠点病院以外で多数の実績を持っている施設などもあるかと思いますし、そのほかの血液がんなどの希少がんであれば拠点病院以外で多くの症例を見ている施設もあるかと思いますので、まず、今回の院内がん登録に基づいたデータベースをつくっていただいた後の課題になるかと思いますが、例えば、全国がん登録などがもし整備されてくれば、一定数の症例が集まっている施設についてはあわせて公開することも御検討いただければというのが1点です。
 もう一点が、先ほど来出ている、いわゆる標準治療で治癒が期待できなかった場合の患者さんの対応ということで、患者さんとしては、わらをもすがるという思いで、いろいろな情報にインターネットを通じてアクセスされることがあります。
例えば、免疫療法などに関してもさまざまなものがありまして、よく報道されているようなPD-1抗体のようなしっかりしたものもあれば、科学的根拠が必ずしも明らかでないようなものもある中で、患者さんは非常に迷われている現状がありますので、いわゆる医療機関等の情報公開のあり方などのガイドラインなど、今後つくることが可能であれば御検討いただきたいと考えております。この部分で患者さんは大変迷われている方が多いので、ぜひ御検討いただきたいと思います。
以上でございます。
こうした議論の場に先生方が要望を出される、声を上げられることだって可能かと思うのです。

例えば、もうかれこれ何回要望しても実現がされていないので期待するだけムダなのかもしれませんが、私たち患者会は「国立がん研究センターと患者との意見交換会」の場で「国立がん研究センターがインチキに対してきちんとした声明を発表するべき」と提言しています。
結局はインチキに対して国立がん研究センターは声明をだしてくれないので私たちの努力不足なのかもしれませんが、国立がん研究センターはがんにおける国への政策提言機能も担っていますのでインチキに対してきちんとした姿勢を示してくださることは大きなことだと思っています。

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私たちが糾弾すべきは故人ではありません。

一番はインチキを提供する医療者だと思います。

でも、私たちも本当にインチキが問題だと思うのであれば見てみぬ振りをしないで声を上げるべきだと思うのです。
その努力もせずに患者さんを冒涜するのは、「患者さんなりに必死でいのちと向き合って考え抜いてのことを慮れない人間」としてブーメランとしてその医療者に返って来ると思います。
 
そして先生方も考えてみてください。
インチキ治療をひとつの選択肢として考える患者さんに、臨床試験や治験の提案、そして拡大治験や4月から走り出した患者申出療養制度も含めて提案されていますか?
拡大治験や患者申出療養の相談が来たら先生方は正しく制度について答えたり対応できる自信がありますか?
(拡大治験も申出療養も実際患者さんにとってはかなりハードルは高いことは私も理解しており改善が必要なことも理解しております。)
そうした患者さんのために先生方が情報提供を尽くしていますか?
医療者としてやるべきことを本当に目の前の患者さんに尽くしてますか?

もっというと、初回化学療法をこれからという患者さんが対象の臨床試験や治験の被験者になるのは馬鹿なのですか?
その患者さんが亡くなったときには「標準治療を受けてなかったからだ」とはいいませんよね。
もちろん不利益がないように検討されて試験はされているというのもありますが・・・。

再発を繰り返した患者さんが1相試験の被験者になられたとき、それをダメだと思いますか?
被験者になるということはリスクもあるわけです。標準治療だけ受けていればいいと思われますか?
効果が証明されていなくても、未来の治療のために被験者になる患者さんもおられるのです。
(もちろんインチキと同列にするのは暴論だというのは認識しています。)


なお、決して医療者をディスってるわけではありません。
ただ、こういったときほど、本当に怒りを向けるべき相手は誰なのか冷静に考えて情報発信をしていただきたいのです。
 
正直こういうことを投稿することは怖いです。火達磨になるんじゃないかと震えます。
私はただの患者ですからここで書いていることは穴だらけだと思いますし、馬鹿丸出しなのだと思います。
でも、がんと向き合って、自分なりに一生懸命向き合われたであろう患者さんがいのちを全うされてもなお糾弾されるようなことは、同じ患者として少し悲しく思います。
まだ考えが整理できないままツラツラと考えを書いており、またこれに関しては異論反論もある方も多いかもしれませんが、でも、今の自分で伝えられることがあるのではと思って書きました。