2014年11月19日水曜日

【コラム】東京おしゃべり会終了しました

こんにちは。
危うくこのコラムも3日坊主になりそうでした。
スマイリー代表の片木です。

11月15日土曜日に開催された「勝俣先生を招いてのおしゃべり会」無事に終了しました。

最初は緊張していた様子の参加者のみなさんも、最後は積極的にドンドンおしゃべりに参加してくださり、時間が何時間あっても足りない!と思うくらいでした。

そして、こうして先生を招いてのおしゃべり会で感じることは、患者中心の医療という言葉が聞かれるようになってずいぶんな時間が経つのに、未だに、副作用(後遺症)についてや今後の治療について担当医師に聞きづらい、また聞いてもスルーされてしまう現状があるのだなぁと。

例えば、抗がん剤治療による手足のしびれ。
「徐々に抜けるよ」
として、たいしたこと無いように扱われるけど、痺れと長い付き合いをしている患者さんもいて「どうしてなんだろう」「よくなるのかな」と思っていてもなかなか聞けない。

これは、私も学会や勉強会に参加して感じることですが、未だに「がんが治った(状態を維持できている)んだから」として、ちょっとした違和感については軽視されがちかなぁと。
ただ、それを日々体感する患者さんにとっては「むーん」となってしまう。

そういうことを、ざっくばらんに聞けるこういうおしゃべり会は貴重だなと感じました。
治療について、副作用について聞きたくても聞けなかったあれやこれやの話がドンドン飛び出し、参加者のみなさんの目からうろこがボロボロ落ちているのがとても印象的でした。

次は12月に大阪ですが、今回参加した東京メンバーも、大阪も参加します!という方もいてとても嬉しいです。

そして、勝俣先生が最近書かれたご本。


臨時サイン会開催しました。


大阪のおしゃべり会は、遠くからも参加してくださる会員さんが多く、残念ながら一般の方の参加受付ができなくなってしまいました。
重ね重ねお詫びいたします。

卵巣がんの治療ガイドラインが2015年に改訂されることもあり、その頃にでもまた公開で勉強会などできたらいいなと思いますので、その時にでも皆様にお会いできることを楽しみにしています。

なお、会員枠はあと1,2名なら可能ですのでお早めにお申し込みくださいね。

2014年11月11日火曜日

【お詫び】おしゃべり会@大阪は参加者が会員のみで満席になることになり一般の募集はなくなりました

12月6日に予定しております スマイリーのおしゃべり会@大阪は 現時点で会員だけでほぼ満席の見込みになったため一般募集をしないことになりました。
また別の機会に一般の方も参加できる勉強会など考えたいと思います。

なお、スマイリー会員に関してはあと若干名の空きがありますのでお早めにご予約ください。

関東から勝俣先生が来てくださるという事で関西スマイリーのメンバーだけではなく関東や北陸など遠方からも会員さんが集まるということで楽しみです。

2014年11月1日土曜日

【お知らせ】腫瘍内科医勝俣先生を招いてのおしゃべり会@東京の一般募集を開始します

卵巣がん体験者の会スマイリーでは定期的におしゃべり会を開催していますが、今回は腫瘍内科医の勝俣範之先生を囲んでのおしゃべり会を開催します。

今回は貴重な機会ですし是非とも一般の方にもご参加いただきたいということで若干名ではございますがお席をご用意しました。

■利用日:2014年11月15日 土曜日 (15時30分 ~ 18時00分)
■会場  :東京駅八重洲口から徒歩7分ほどの会議室
■参加募集人数 若干名
■締め切りました

お申し込みありがとうございました。
募集を締め切りましたが、11月14日までに参加を希望される方は、あと少しだけお席がございます。
ただ事務局の都合でメールの受信が難しい場合もございますので、お手数ではございますがスマイリーの事務局にお電話でお問い合わせください。

お電話番号 080-7038-9750 平日10時~16時ごろまで 医療相談不可

【コラム】旦那にどこまで話してる?

とうとう11月になってしまいましたね。
今年も残すところあと2ヶ月。
あと2ヶ月でまたおせち料理作りをしなければいけないのか・・・いや、その前に大掃除いつするの・・・思考が停止しました・・・片木です。

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さて、スマイリーの会員様には男性もいます。
ご主人、お父さん、息子さん・・・立場もさまざまですが、10名ほど在籍してくださっています。

また、私が受ける相談も、およそ9割は患者さん自身もしくはご家族でも姉妹や娘さんといった女性なのですが、1割は男性でご主人が最も多いです。

少し前に、コラムに「最近ではSNSの普及で、ネットで気持ちを吐き出される方が増えてきて、患者会には気持ちを分かち合うよりも情報を求める方が増えている」と書きましたが、男性の相談は、「いまどういう状況なのか、いまどうしたらいいのか整理したい」のかなと感じることがとても多いです。

患者さんから病院での医師のやり取りを伺い、「ちょっとこれは・・・なんとかできないのか」と感じられてお電話を下さるのですが、患者さん当人や女性の家族のお電話と違い、話していると漠然としていることがとても多いです。

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例えば、「奥さんはいつごろ卵巣がんと診断されましたか?」「たぶん・・・5年くらい前だったかなぁ」
「再発はいつごろ?」「んー、それほど経ってなかったと思うよ」
「抗がん剤はいま何を?」「あー、それ聞いてなかった」

なんていうのは序の口で、奥様が再発治療を続けられていたことを知らず、もう積極的に治療することができなくなった段階でその事実を知り「がんは治っていたと思っていたのに!」と動揺されている相談も何度か受けたことがあります。

奥さんが治療をしていればウィッグになるだろうし様子を見て気づくだろうなんておっしゃる方もいるのですが、初回化学療法が功を奏していたりする場合は、ご家族は「治ったのだ」と思い込まれる部分もあり、また患者さんも「今、再発治療をしてても特段生活に影響もないし、いま心配かけてもなぁ」などとしてお話されていないのかなぁと察します。

でも、やはり、「困った!」という事態になってから突然相談されても、心の準備ができておらずご主人がうろたえてしまうのは当然です。

私たち患者は、検診で医師と会い、今の状況を積み重ねて心の準備もしていくことができます。
また、病気のこともより知っていくことができます。
ご家族も、もちろん卵巣がんについては調べておられるのですが、やはり情報の世界のものだけではリアルで対峙したときにどうしていいのかわからないのかもしれません。

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そのようなお電話がかかってきたときには、ぜひとも一度、奥様が病院を受診されるときに同行していただき、医師の説明に同席してみてはどうかということをご提案させていただいています。

私自身は医療従事者ではないのでもちろん医学的なことは何もいえないですし、患者さん自身のお話も重要ですが、ご家族としても医師と関わることって大切だとお話します。

もちろん突然「時間をとってくれ、説明してくれ」では外来が混雑していたりする場合もあり病院側も困ると思いますので、事前に病院の婦人科外来の受付などに連絡をしておき、良い時間に変更してもらうなどは必要かもしれません。

そのときに、この辺を確認してみたらどうでしょう?という交通整理のお手伝いをさせていただいています。


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患者さんからの相談でも「ご家族にどこまで話せばいいんだろう」というものは少なくありません。
「負担をかけたくない」「心配をかけたくない」「どうせ言っても聞いてくれない」など理由はさまざまで、もちろん対応もそのご家庭ご家庭によって考えねばなりません。

ただ、やはり、家族にも「心の準備」は必要なわけで、また家族は「一番の味方」であってもらいたいなと私は思います。

すべてを共有するということは難しいので、例えば予後の検診で「あれ?」という結果(例えばマーカーが上がってきた)が出て、今後の治療をどうするか相談するときなどは、ご家族に同行してもらうというのもひとつの手段かなとおもいます。

患者さん自身の説明に加えて医師からも説明をうけられることはとても重要な気がしますし、毎回検診のたびに会社を休んで同行は無理でも、治療の切り替えの段だけであれば何とかなる場合もあるのではないでしょうか。

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よく、患者の気持ちは患者にしかわからない・・・という言葉を耳にしますが、そうでしょうか?
もちろん、同じ病気を体験してると、抗がん剤治療後のあのムカムカ感とかそういったものを共感はできるとおもいます。「そうだよねー、私のときもそうだったよ」って。話も膨らみやすいのは確かです。

ただ、ぶっちゃけて話すと、私自身、患者さんやご家族から相談を受けていてもすべてに共感してるかというとそうじゃありません。
悩んでおられること不安に思われてることはどこに情報の詰まりがあり、どうアクセスすればよりよくこの方は病気と向き合えるかな・・・ということを考えながらお話は伺っていますが。

患者の気持ちは患者にしかわからない・・・なんていっちゃうと、ほら、私の気持ちは私にしかわからない・・・なんていう当然のことに行き着くでしょ?

さらにぶっちゃけていうと、例えば私は「がんでも前向きに!」なんて啓発をみるとぶん殴りたくなります(あ、言っちゃった 笑)。
今、本当に辛くて泣いていてもいいんです。後ろ向きになってもいいんです。辛いのはつらい!
がんになったから得るものも多かったといって「キャンサーギフト」なる言葉もありますが、私はがんになって10年経っても未だに卵巣がんになりたくなかったなぁって思ってます。(私、意外とネガティブな人なので)。
子宮頸がんの検診等を促す言葉で「母なる子宮を大切に」とか見ると本当にイラッときてしまいます(論理的には検診はがんに罹患していない患者さん対象なのでより啓発が進むためにそういう言葉を選ぶのはわかるのですが)。
がんだからって明るくする必要なんてないんです。
でも、同じがん患者でもそういう差はいくらでもあるんですよね。

と、毎度のごとく話がどんどんあさっての方向に言ってしまっていますが、元に戻すと、そういうことなんです。
あなたのすべてをわかるひとなんていない。
だからこそ、病気のことくらい、家族に心配かけたくなくても、家族の心の準備のためにも話しておいてもいいんじゃないかと私は思います。

心配かけたくないからってギリギリまでひとりで判断して、もう体もしんどい、家事もできない、動くことすらつらい・・・そんな段階で話をされても、ご主人も仕事のこと、家事のこと、今後のこと・・・いきなり全部を考えなきゃならなかったら辛いと思いませんか?

もちろん「これまで、私に散々辛い思いをさせたんだから、人生の最後に倍返ししてやる!」ということで黙っているならば、それもアリだと思います(笑)。